カレンシルバーを生む職人の手仕事
小さなビーズにも受け継がれる銀細工の技
カレンシルバーはタイ北部の山岳地にあるカレン族の村で、代々引き継がれてきた伝統的な手法により作られています。
カレンシルバーは実に独創的であり、規格統一されたマスプロダクトのシルバーとは異なる味わいがあります。
すべてのシルバービーズが手作りで、一つとして同じものは存在せず、それぞれ異なる表情を持ちます。
ケシ粒のように小さなビーズひとつひとつにも手仕事により丹念に刻印が打ち込まれています。
カレンシルバーのビーズを手に取ってみると、ディテールにカレン族の職人の技と心意気を感じられるでしょう。

カレン族の暮らしと伝統文化
森の暮らしに息づく価値観と民族衣装
カレン族はタイ北部からミャンマーにかけ、主に山岳地帯に居住しています。
木々が鬱蒼と茂る豊かな森の中に暮らし、狩猟採集の色合いを濃く残した焼畑農業を基盤とする自給自足の伝統的生活を守っています。
自然を敬い、霊を畏れ、正直、誠実を美徳とする価値観を持ちます。
乙女は純潔を大切にし、未婚女性は純潔を象徴する白の貫頭衣をまといます。
女性の長い首を美とすることで名高い首長族はカレン族の支族です。

カレン族と象、森に伝わる信仰
象と共に暮らす人々の自然観
森に暮らすため、カレン族の居住域は象の居住域と重なります。
象を解し、象を操ることができるのは多くの山岳民族の中で森に暮らすカレン族だけです。
自然との調和を大切にする一方、呪術や魔術が信じられており黒魔術を使うことで他の山岳民族に怖れられています。

カレンシルバーの刻印に込められた意味
動物や植物の模様に託した願い
カレンシルバーの刻印には様々な意味や願いが込められています。
自然と共に暮らすカレン族の作るものには身近に暮らす動物や植物、生活道具などを象ったものが多いです。
これは動物や植物はもちろん自然現象や事物にさえも、人と同じように命、または心を持っていると考えるアニミズムの世界観によるものです。

カレンシルバーに宿るアニミズムの世界観
模様は飾りではなく、霊力を持つ
アニミズムの世界観では、この自然界は様々な霊に満ちあふれ、人間もその中の一つに過ぎないと考えます。
アニミズムの世界では模様は単なる飾りではなくすべてに意味があり精神世界と深く結びついています。
意味を持った模様を身に着ける、飾るということは、それら模様が持つ霊力を取り込んだり、霊力で身を守るという精神的な欲求が込められています。










