ターコイズはラピスラズリと同じ古くから人との係わりがある石です。
ターコイズ(トルコ石)という名前は、トルコで石が採れたからではなく、産地がイラン、エジプトであったため、東方世界と西方世界を結ぶ交易路の交差点にあったトルコを経由して西欧に運ばれたのでこう呼ばれるようになったのは有名な話です。
ちなみに中国では緑松石と呼ばれています。
ネイティブアメリカンにとってはもっとも重要な石で、青い空の象徴として様々な儀式や、装飾品に使われたりします。
インディアンジュエリーといえばターコイズが真っ先に思い浮かびますよね。
同じくチベットでもターコイズは女性の髪飾りなどに欠かせない石です。
全部で数キロになるんじゃないかと思うくらい垂れ下がっています。

ターコイズの色は、空のような明るい青から深い緑まで幅があります。
白、茶、黒が複雑に入り混じり美しい色合いを作り上げています。
色合いは主に、銅・アルミニウム・鉄の含有バランスで変化します。
銅が多いほど青(スカイブルー)」が強まります。
緑味は、結晶中のアルミの一部が鉄に入れ替わることで生まれます。
入れ替わりが多いほど、青よりも緑が強く見えます。
または、風化や脱水で緑化が進むこともあります。
ターコイズの鉱床は銅が採掘される所にあります。
一般的に、ターコイズは銅採掘の副産物として回収されることが多いです。
美しいスカイブルーで名高いスリーピングビューティー鉱山(アリゾナ州)は、もともと銅・金を目的に操業した地域でしたが、その後ターコイズで世界的に名を広めました。
残念ながら、2012年には銅に注力する方針となり、ターコイズの採掘は終了しています。

日本ではターコイズは水色のイメージが強いですが、チベットでは緑の方が好まれています。
緑のターコイズは水色のような華やかさは少ないですが、落ち着きのある色合いを眺めていると心が癒されるようです。
ターコイズはラピスラズリとともに12月の誕生石とされています。










