ターコイズ、和名トルコ石。仏語で「トルコの」を意味します。
古い時代、現在イランのホラーサン地方で産出しました。
ホラーサンはシルクロードの重要拠点で、ペルシャ系、トルコ系の王朝が勃興を繰り返し、イスラム文化の一大中心地でもありました。
十字軍の遠征で東西交流が活発となり、ベネチア商人は当時のトルコの市場で仕入れた青い石を「トルコの石」として西洋にもたらしました。
この一帯のモスク(イスラム寺院)のドームは鮮やかなターコイズブルーで覆われています。青は空の色の象徴であり、天国への憧憬が潜んでいます。
ターコイズの鉱床は乾燥地帯にあります。色彩感の乏しい乾燥地帯の自然環境や景観の中、ターコイズブルーは信仰の対象となったり、独特の美意識を形成したのでしょう。










