地図が読めない男

ちょっと前に、「話を聞かない男、地図が読めない女」という本が流行りました。

男性と女性の性差や行動パターンの差を「脳」の違いに求める本です。

そこでは、女性は空間の把握が不得意なため、縦列駐車が苦手で、地図をぐるぐるまわさないと目的地にたどり着けないタイプが多いとあります。

女性の行動パターンの一例として書かれているのですが、この点は私(男性)にもピッタリ当てはまります。
私は地図がまったく読めないのです。

地図を広げたらまず進行方向に合わせて、地図を横にしたり斜めにしたりします。

それでもよくわからないときは、太陽と影の伸びを見て、東西南北を合わせます。

そこまでしても行ったことのない場所へは、道に迷わずたどり着けることはほとんどありません。

それどころか行ったことのある場所でも、昼と夜で景色が変わったりすると元の場所に戻れなくなってしまいます。

一言で言えば、重度の方向音痴なのです。

自分が方向音痴だということに気が付いたのは、学生の頃です。

当時、私は海外渡航の旅費を稼ぐためにバイク便のアルバイトをしていました。

他の仲間が、5件、6件と仕事をこなして行くなかで、なぜか私だけ要領が悪く、同程度の時間で2、3件しか終わりません。

初めは仕事の組み合わせが悪いのかなと思っていたのですが、そうではなくて、依頼先や配達先を確認するのにバイクを停めて地図を何度も開いているからだと分かりました。

バイク便の仕事は歩合制。仕事をこなした数だけ給料が増えるのです。

負けず嫌いの私は、通勤中に地図を暗記しようとしたりいろいろ試みたのですが、私の給料が他の仲間を上まることはほとんどありませんでした・・・

先日、愛車のMTBで、約12km離れた図書館に行ってきました。

電車とバスと徒歩なら約40分、MTBならこの距離で約30分だ、と思ったのですが、甘かったです。

地図を持っていったにもかかわらず、行きは60分、帰りは80分もかかりました。

この夏いちばんの暑さという炎天下の中、顔も腕も真っ黒になり、改めて自分の方向音痴が重症であることを思い知らされた1日なりました。

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