写真は私がバングラデシュを旅したときに撮影したパハルプールの仏教寺院遺跡群で遊ぶ子供たちの写真です。
パハルプール仏教寺院遺跡群とは
ここはバングラデシュの世界遺産のひとつです。
ほとんど無名で建築的にも美術的にも特に優れた遺跡というわけではありませんがカンボジアのアンコールワットに大きな影響を与えたと言われています。
過去には信仰の中心地であり、多くの僧や巡礼者で賑わったこの場所も今では朽ち果て、のどかな田園風景の一部と化していました。

手品は子どもたちを笑顔にする
観光客など皆無に等しいバングラデシュゆえ、世界遺産ではありますが訪れる人もなく、子供たちの遊び場のようになっていました。
ちょっと手品を見せた後、カメラを向けるととても良い笑顔を返してくれました。

圧倒的な親切と“旅人はスター”の国
バングラデシュは観光客や東洋人が非常に物珍しいので街角で立ち止まろうものなら必ず、
「どこから来た?」
「何か困っていないか?」
「バングラデシュは気に入ったか?」
と話しかけてくる人がすぐに現れます。
それから我々のやりとりを見守る人だかりがあっという間にでき、痛いほどの視線を浴びます。
どこに行っても心休まることのない人気スターの葛藤が味わえる国です。
「旅人には親切にする」という国民性のため、満員のバスに乗っても誰かが必ず席をゆずってくれます。
道を尋ねれば言葉が通じなくても手を引いて案内してくれます。
歩いていると「まあお茶でも飲んでいけ」とすぐに声をかけられます。
人は素晴らしく良いのですが、食堂でも街角でも宿の部屋にいてもひっきりなしにやってくる「親切な人」と刺さるような視線に取り囲まれるのには辟易しました。
スターになってみたい、朝から晩まで「親切な人」たちのまったく同じ質問に回答するのが苦にならないという人だけにお奨めしたい国です。

この記事は1997年当時の体験をもとに書いたものです。2025年に写真の差し替えや加筆・修正を行いました。









