インドで結婚した女の子

外人と結婚するということは、どういうことだろう? 
ぼくが旅で出会った女の子はインド人と結婚した。
突然結婚した。多分、衝動的に、だ。
しかもその相手の男は、インドでも最下層の部類に入る。 
想像できる?

階級というものは想像以上に厳格で、残酷なものだ。
壁は思ったよりも高く決してこえられない。
むしろ、初めっから乗り越えようという考えすらないのかもしれない。
生まれた途端に一生が決まってしまう。

そういう男と結婚した。
彼のなかに純真をみたという。
それで結婚した。
しかし、そんなのは夢の世界のお話だ。まるで現実感が伴っていない。
恋の話、といってもいい。
結婚なんていうのは思いっきり現実だ。夢や希望の話ではない。
現実に直面せねばならない。
国際結婚という現実や、カーストという現実や、インドという現実や、色々だ。

彼女はそれらを無視して、飛び越してしまった。
二人のあいだに何か形の見える結果だけを、急いで求め過ぎてしまった。
でも、分かる。
気持ちは分かる。    
旅とはそういうものだし、恋とはそういうものだ。
常に現実離れしている。
そのなかにいれば、つまらない現実なんて見なくてもすむ。
そう、現実とはいつもバカ正直でつまらないものなのだ。

でも、常に現実から離れつづけることなんてできない。
生きている以上、否が応でもちゃんと現実も直視しなくてはいけなくなってくる。

このへんが人生の大変なところだ。楽しいだけじゃ生きられない。
そうおもわない?

彼女は、旅という夢の中でさらに恋に落ち、結婚という現実によって引き戻された
これがいいのか悪いのかなんて分からない。
誰にもきめられない。彼女しだいだ。
ただぼくは、旅や恋といった夢の領域のもつ魔味がそうさせた、と思う。
そしてそれは彼女だけに限らず、旅や恋をする人全てにそっと寄り添っている。

その後、彼女はどうなったのか知らない。
どうしてるのかなあ、と、たまに気になってはいるのだけど。

さとうりゅうたの軌跡
さとうりゅうた 最初は欧米諸国を旅するが、友人の話がきっかけでアジアに興味を抱く。大学卒業後、働いて資金をつくり、97年4月ユーラシア横断の旅に出る。ユーラシアの西端にたどり着くまでに2年を費やす。

「インドで結婚した女の子」への2件のフィードバック

  1. こんにちは。
    え?、旅も、恋も現実ばなれしてるって言う話、
    その通りだと思います。
    旅で出会った人って、ステキに見えるから
    (って実際ステキなのかもしれませんが)
    結構恋しちゃったりしませんか?
    私は結構恋しっちゃったりしてます。
    でも必ず失敗します。
    日本に戻って来て
    「現実」の中で相手と向かい合うと、
    違ったものになるのかもしれませんね。
    そういう意味で、
    大変納得のいくお話でした。

    旅先の恋は、
    一晩だけのアバンチュールが
    適しているのかもしれません。
    現実場慣れしてて、いいと思いません?

  2. オレは知りたいような気がします
    どうでもいいと言えばそのとうりだけど
    アバンチュールか・・・・
    そうかもね・・・
    感想なんて野暮だね
    知りたければ一口だけでもかじってみるべきかもね
    それから勝手にオレのこころが感じてくれるだろうから・・

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください