チョコレート狩りに遭った話

もうすぐバレンタインデーですね。
バレンタインデーといえば、男女問わずひとつやふたつは甘酸っぱい思い出あると思います。

スタッフ(女性)とバレンタインの思い出について話をしていたら「チョコレート狩り」に遭った話をしてくれました。

事件の起きた日はバレンタインデー当日の2月14日。その当時、スタッフは小学5年生でした。

事件の発端となったのはある女の子が作ったひとつのチョコレートでした。

その女の子は学年のマドンナ的存在で、彼女に密かに思いを寄せる男子の数は両手に余るほどだったようです。

マドンナとスタッフはクラスがいっしょで仲が良かったそうです。

このマドンナはお料理クラブに所属していました。事件の日はバレンタインデーということもあって、お料理クラブの課題はチョコレート作りでした。

マドンナがいったい誰に手作りのチョコレートをあげるのか、多くの男子たちが朝からやきもき気をもんでいたようです。

授業が終わり、ランドセルに荷物をまとめていると、マドンナがスタッフ(女性)に近寄ってきて言いました。

「私、好きな人いないから、チョコレートもらってね。」

こうして男子の期待を一心に集めたチョコレートは、スタッフに手渡されました。

多くの男子たちの淡い期待は無残に砕かれ、失望のため息がクラス中に充満したのは言うまでもありません。

話はさらに続きます。

スタッフが下校の途中、待ち伏せしていた男子3人組に取り囲まれました。

その中からひとりが歩み寄りって、手を突き出し「さっきのチョコレート、あれよこせよ」と要求してきました。

「いやよ。私がもらったんだもん。欲しいならあの子に直接言えばよかったじゃない!」スタッフは屈せずに言い返したそうです。

これを聞いて「そんなことできるわけないだろ!」と怒鳴る男子。それに負けじと強気に応酬するスタッフ。

こんなやりとりが何度か繰り返されたあと、結局3人組はスタッフからチョコレートを奪取することができず、すごすごと退散したそうです。

以上がチョコレート狩りの顛末です。

話を終えて、スタッフに争いの種になったチョコレートの味はどうだったのか聞いてみました。

スタッフ曰く「すごくおいしかった^^」とのことでした。

この哀れな3人組の男子の名前は20年近く経った今でもはっきりと覚えているそうです。

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