森から森へと移動を繰り返してきた山岳民族

タイ出張から帰国しました。

1週間ぶりの日本はすっかり秋の気配に満ち満ちており、季節の移り変わりの早さを実感いたしました。

冷たい雨の降る空港のバスターミナルで、帰ってきたばかりだというのに早くも暖かいタイに戻りたくなってしまいました^^;

今回の出張では、1日だけ車をチャーターして山岳民族が暮らす山間の村へ行ってきました。

この地域はさまざまな山岳民族が寄り添うように集まっているところです。

ラフー族、リス族、カレン族、アカ族、パラウン族がそれぞれに村を作り、平和に暮らしています。

言語も習慣も異なる彼らが接して暮らしているのは、様々な民族が一度に見られることで、観光客が集まり、観光客が金を落としていくことで現金収入を望めるからだとガイドに聞きました。

リス族の老女
リス族の女性

パラウン族の老女
パラウン族の女性

なるほどよく考えたものです。

各村々には村の女性たちが作ったハンドクラフト品が並べられ、「ショッピング、ショッピング」と声をかけられました。

自給自足の農村社会では、基本的に現金はあまり必要ありません。

しかし、病気になったときの治療費や、勉強に使う鉛筆、ノートなどは現金で購入せざるをえません。

こうしたものを手に入れるためには現金が必要なのです。

現金が手に入ると聞きつけ、より良い暮らしを求めてこの地域を目指す山岳民族が村ごと移住してくることがよくあるそうです。

途中立ち寄った小さなパラウン族の村で子供たちが遊んでいるのを見ていると、「この村はつい3ヶ月前に出来たんだ」とガイドが話してくれました。

森から森へと移動を繰り返してきた山岳民族。彼らの悠久の営みを垣間見たような気がしました。

アカ族の老女
アカ族の女性

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