05Jan10
「よお、どう、調子は。元気?」
智は、少し緊張して微笑みながら、ああ、まあまあだよ、と答えた。小さく頷きながら
一希は、そう言えば、と何か思い出したように話し始めた。
「明日、パーティがあるって」
心路は、瞳を輝かせながら一希の方を振り返った。
「マジで!?」
一希は、顔をしかめて小刻みに何度もジョイントを吸い込みながら、小さく頷いた。そ
れは、一希の特徴的な吸い方だった。一希は煙草もそうや...
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10Jan10
そんな伝説の男、仁が、まことしやかにそう言うので、その場にいた全員は、まるで高
名なチャラス評論家から発せられたありがたい御託宣のようにその言葉を賜り、更に輪を
かけて智のチャラスを賞賛するのだった。しかし、いくらそのチャラスが上質のものであ
ろうとも、四六時中アシッドやエクスタシーなどの向精神薬でぶっ飛んでいる彼らのよう
なパーティーフリーク達が正確な判断など下せられる筈もなく、智は、皆いいかげ...
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15Jan10
一希は、仁の手首のタトゥーにちらりと視線を落すと、仁にこう言い返した。
「ビビったんすか?」
鋭い視線で仁を見下ろしながら、あの、赤い蛇のような舌で、一希は唇を舐めている。
ざわついていた部屋の中が、一希のその一言によって一瞬にして静まり返った。
「あいつ……、何言ってんだよ?」
一希のその一言に、心路が、驚いたようにぽつりとそう呟いた。
しかし、仁は、少しも動じることなく、表情を全く変え...
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20Jan10
「おい、智、大丈夫かよ?」
心路が、倒れている智を抱きかかえながらそう言った。智は、心路の腕の中で、ああ、
シンジ……、と、ゆっくりとまどろみの世界から立ち返りながら微笑みを浮かべた。心路
は、智のその様子を見て少しホッとしたように溜め息をついた。
「全く一希の奴、やり過ぎなんだよ。智の後、あいつ自身も自分でバケボンやって、もう、
今、訳分かんなくなってんだよ。付き合ってられねぇぜ、本当に。それ...
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25Jan10
心路は、そう言うと人混みを掻き分けて一希の方へと駆け寄った。そして、一希、何し
てんだよお前、やめろよ、と一希の肩を掴んだ。一希は、そんな心路を振り返ると、うる
さいよシンジ、ちょっと黙ってろよ、と言ってその手を振り払う。その一希のあまりの形
相に、心路はたじろいだ。何も言い返すことができなかった。すると仁が、いいんだよ、
心路、と言いながらゆっくりと立ち上がった。仁のその立ち方は、まるで亡霊のよ...
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30Jan10
そう言うと心路は、智の方にちらりと目をやった。智は、仁に、初めまして、と小声で
言って会釈をした。智は、仁のことはゴアにいる時から良く知っていたが、話をするよう
な間柄ではなかったので、一応そのように挨拶をしたのだ。すると仁は、ああ、智だろ?、
知ってるよ、ゴアにいたじゃん、と、思いがけず気軽な調子で智にそう言った。智は、予
想に反して仁が自分を知っていてくれたことに何だか嬉しくなって、はい、そう...
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