05Feb09
バスに乗り込むと、智はいきなり車掌と揉めた。智の席には既に人が座っており、その
ことについて車掌に問いただしていたら、いつの間にか言い合いになっていたのだ。
座っているインド人のおばさんにチケットを見せてもらうと、確かにその座席のチケッ
トだったのだが、智のチケットも間違いなくその座席のチケットだったのだ。それで車掌
を呼んで説明を求めたのだが車掌にはどうすることもできず、最終的には早いもの勝ち...
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10Feb09
マナリーに到着するまで、実に三十時間程かかった。本来ならば十四五時間で到着する
筈なのだが、途中、道を遮る倒木の除去や悪天候による悪路の影響で、普段の倍ぐらいの
時間がかかったのだ。その間中、智は、ずっと膝を抱えたままヘロインのもたらす禁断症
状に耐えていた。中でも倒木除去にかかった四五時間は、一際辛い思いをした。ずっとバ
スが停止状態だったため、車内は物凄い暑さだったのだ。もちろんエアコンなんて...
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15Feb09
マナリーの町は大きく三つに別れており、一つは智が今いる、ツーリストオフィスや、
銀行、郵便局などの立ち並ぶ中心街。そしてもう一つが、オールドマナリーと言われる、
山あいにある旧市街。しかし、旧市街と言っても山小屋のようなレストランや土産物屋、
ゲストハウスなどが山道に沿って立ち並ぶだけの集落のような所で、新市街の中心地とは
趣が全く異なっている。ゴアからパーティを目指してやってくるツーリスト達の殆...
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20Feb09
しばらく山道を行くと、ようやく建物が見え始めてきた。質素なヒンドゥー寺院群を通
過すると、ゲストハウスやレストランがあちこちに姿を現し始める。しかしそれらは、メ
インバザールの物とは違って、体力を吸い取ってしまうようなドギツさはまるでない。む
しろ、チベットの田舎の小さな村というような印象だった。
智は、少し値段は高めだが部屋から山々を見渡せる景色の良いゲストハウスにチェック
インした。この辺り...
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25Feb09
智は気の遠くなる思いがした。ヘロインが切れてきているのかも知れない。
いつものように白い粉を耳かきですくうと、智は鼻から吸入した。心路に貰った分は、
もう残り少なくなってきている。後は、ブラウンが少しあるだけだ。智は、これが無くな
りそうになったら心路の所へ会いに行こう、と、そう思った。
更に一週間程が過ぎた。今までこの町ではあまりツーリストには出会わなかったが、最
近、良く見かけるようにな...
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