01Jun07
その後智は、ジョードプル、ジャイプル、とラジャスタンの主要な都市を観光して回った。ジャイサルメールでもかなり感じたことだが、ラジャスタン州のインド人達は、智を
とてもイライラさせた。気質なのかもしれないが、彼らは、商売気が強くやり方が陰湿で、少し人を小馬鹿にしたようなところがある。
ジャイプルの有名な観光スポット「風の宮殿」に行く途中、売店で煙草を買おうとしたところ智は一言、ない、と断られた。...
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03Jun07
そのようなことがラジャスタン州では立て続けに続き、砂漠地帯の過酷な気候と相まって智は心身共に疲れ果てていた。ラジャスタンには、もう、うんざりしていた。旅を先に
進めるために、智はデリーへ向かうことにした。何気なく日にちを調べてみると、それは何の因果か智が日本を出てちょうど一年後のことだった。一年前の四月一日、初めてタイ
の首都バンコクに降り立ち、旅が始まった。奇しくもそれと同じ日の四月一日の今日...
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06Jun07
智は、扉のノブの上にかかっている南京錠に、レセプションで渡された鍵を差し込んでそれを外した。どうやらこのゲストハウスの部屋の鍵は全て南京錠になっているようだ。
部屋に入ってみると、そこには、ベッドが一つ設置されていてそれにもう一つ同じベッドが置けるぐらいの空間が横にあり、更にベッドの足先にはトイレとシャワー、その上には
小さな窓が一つあった。少し奥まった角部屋で部屋の側面にも窓があった。智は、この...
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08Jun07
人生とはなんなんだろう、と智は思った。今の自分の状態は、どう考えても人生における中間地点であり、ゴールではあり得ない。心のどこかでまだ自分は死ぬことはないん
だという確信に近い信念のようなものを智は持っていた。それは、ある意味、唯一智の不安や焦燥を掻き消してくれるものであり、智にとって逆接的な自信のようなものに繋がっ
ていたのかも知れない。また、そのような自信がもし仮に全く無かったとしたら、こ...
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11Jun07
ここデリーはさすがに一国の首都だけあって、様々な人や物が集まっている。食べ物もその一例で、インド中のあらゆる地方料理から、チベット料理、ツーリスト向けにインド
ではついぞお目にかかったことのない、ピザやケーキといった洋食の類いまで、何でも用意されていた。そしてそれらの店を営んでいる人達も多種多様だった。同じインド人とい
っても南方から来ている人達や、北の山岳地帯から来ている人達、西の砂漠地帯から...
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