04Apr03
ぼくは以前まで煙草を吸っていた。今は吸わないけど。
ネパールにいた頃は吸っていた。けっこうすぱすぱ吸っていた。
カトマンズで乗り合いバスに乗っていて、煙草を吸っていて、ぼくは紳士的なマナーを心得た人間なので、プラスチックのフィルムケースを携帯灰皿としていつも持ち歩いていて、そのときもそれを使ってその中に吸い殻を捨てていた。
するとそれを見ていたネパール人の少年が、
"おいお前、一体何し...
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11Apr03
くわをかついだ男に出会った。パキスタンの山奥でのことだ。
風の谷、と呼ばれる風光明媚な山道で、透き通った青空をバックに光り輝く日光をさんさんと浴びながら、その男はくわをかついで歩いていった。
おそらく、4、50代だと思われるその男は、20代前半のぼくを置き去りにしてスタスタと歩いていってしまう。
恥ずかしながらこのぼくは、ぜぇぜぇ言ってまるっきり追いつくことができなかったんだ。
荒ぶる呼吸の中で...
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17Apr03
ダハブからの乗合ワゴンは、カイロ市内の地下鉄の前で停まり、私はそこで降ろされた。
朝方だったので、通勤や通学の人たちで地下鉄は込み合っている。
そこが一体カイロのどのあたりなのかよくわからなかったが、私は地下鉄に乗り、人に尋ねながら、ナセル駅へまでたどりついた。
目的の通称サファリビルは駅からすぐだと聞いていた。
そこのなかに私の目指すゲストハウスがある。
しかし、人に聞いても誰もわからず、地図...
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19Apr03
ジミ・ヘンドリクスって知ってるかい?
ある、天才ロック・ギタリスト。ギターを共鳴させる天才。
彼にとっては言葉を話すより、ギターを弾くことの方がより有効なコミニュケーションの手段だったんだ。
ヴードゥーの申し子。悪魔に魂を売ったギタリスト。
ドラッグとブルースに溺れた男。悲しい男。
ネパールの山奥の山小屋に、奴が壁に書き付けた落書きがあるんだ。
それは、こんな詩の一遍。
「ヴード...
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25Apr03
つい最近読んだのが、谷崎潤一郎の「陰翳礼讃」という本。
その中で、"夜の暗さ"のことについて述べられていた。
ちょっと抜き書きしてみる。
けだし近代の都会人は本当の夜というものを知らない。いや,都会人でなくとも,この頃はかなり辺鄙な田舎の町にも鈴蘭燈が飾られる世の中だから,次第に闇の領分は駆逐せられて,人々は皆夜の暗黒というものを忘れてしまっている。
私はそのとき北京の闇を歩きながら,これが...
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27Apr03
誰が言い出したのかはわからないが、バックパッカーの間で語られる「3大バカ民族」というのがある。
あくまで、噂話の域を出ないものであり、あまり上品な言い方ではないし、言われた方はいい迷惑どころか激怒しそうなものだ。
しかし、平たく言えばそれらの民族の国は、旅行の行き先としては人気があっても、旅をする上ではトラブルも多いということだろう。
そしてトラブルに巻き込まれ、しまいには、彼らに対する反感がつの...
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