04Sep00
沼の水面も
夕暮れどきには朱に染まる
虫の声と風にそよぐかすかな草の音
一羽の白サギが
その細いつまようじみたいな右足を
つるりと一本溶け込ますと
水面は溶けた金属のように
ゆっくりと ゆさぶりながら
波紋を広げた
オレンジや赤や紫の混ざった薄っぺらい空をバックに
たった一羽で
ゆっくりと ゆっくりと
そんな作業をしている
日の暮れる前のほんのわずかな時間に
オレがバスで通り過ぎる瞬間に
そい...
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09Sep00
灰色の街プノンペン
とても埃っぽい街だ
容赦なく照りつける残酷な太陽に
南国の果物の腐った匂いが漂う
壊れた建物
この街はどこか死んでいる
アンコールワットは石のお寺だ
ジャングルの中にある
松ぼっくりみたいな屋根をもつ
クメールの微笑といわれる
独特の顔がいくつもある
何やら満足気な面持ちだ
あんまり人気のないところへ行くと
地雷があるので気をつけろという
ちょっと人気がなくなると冷やりとする
...
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18Sep00
新聞やTVのニュース、ガイドブックなどで、私はおとずれたことのない海外の国々をイメージしてみたりする。
それらの国々を旅する前は、日本で仕入れられる情報だけで、私はその国を理解しているつもりでいた。
しかし、それらの国々を旅してみると、イメージと違う現実にぶつかることが多々ある。
もちろん、私以外の旅行者も。
エジプト、ダハブの町。
アカバ湾に面するこの町の浜辺には、カフェやレストランが並んでい...
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22Sep00
地球の上に寝っ転がって
山々の上をふわふわ歩く
遠まきに万里の長城を眺め
おれの方が高くにいるぜ
と得意気になる
かん高く
とぎれとぎれに鳴きながら
尾の長い極彩色の小鳥がはばたいてゆく
おれは腕まくらで ゆったりと眺めてやるんだ
さんさんと降り注ぐ陽光に
澄んだ青空
山々の緑は深緑
いっぴきのてんとう虫がとんできた
だいだいの点点が
うるし塗りのおわんのようだ
ゆ...
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