03Aug00
リングモ村のとあるロッジ。
私は、ホットレモンを飲みながら、ロッジのダイニングで、バンソンの旅の話を聞いている。
バンソンはフランス人、彼は、アフリカのニジェールに行ったことがあるという。
「へえ」
私は感心する。
彼は首都のニアメーに降りた後、ガイドをひとり雇い、彼にお金を預けて、市でラクダを買わせたと言う。
「僕が直接ラクダを買ったら、ラクダ商人にぼられるからね」
その後、彼はガイドと共に1ヶ...
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06Aug00
ネパール。
交通手段が、徒歩以外は馬、牛、ロバしかないところ。
その宿は、森の中に一件だけ、ポツンと建っていた。
「この宿に泊まるのか」
夕暮れ時、ほったて小屋のような宿を前に、私はこの森の中で知りあったポーターと、合わせた両手を頬のあて、ゼスチャーで会話する。
彼は英語ができない。私にそうだ、とゼスチャーで返す。
「君はどうするのだ」
とゼスチャーで尋ねると、次の村、ジュンベシに行くらしい。
「...
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09Aug00
「カトマンズは車が多く、空気が汚れている。そのため私は健康を害した」
と主人は思い出すように話す。
「私は毎日のように病院に通い、薬を飲んでいた」
スイス人女性と私は聞き入っている。
「ある日、私は大学を辞めた」
「収入は良かったのでしょう」
とスイス人女性が聞く。
「確かに良かった。しかし、収入より身体が大切だと思った」
隣村のジュンベシは奥さんの故郷だという。
それでここに住んでいるのか。
「...
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12Aug00
ネパール、カトマンズ。
クマリ館の東隣にある大広場には、たくさんのおみやげ屋が店を開いている。クマリ館の東隣にある大広場店を開いている。
おみやげ屋といっても店舗を持っているわけではなく、広場に板をひき、その上に色々なおみやげを並べて売っている。
店の数は30を下らない。
それだけ店があると、ひまな店が出てくる。
いや、一日のほとんどを彼らはひましている。
だからであろう、彼らは毎日チェスをしてい...
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15Aug00
ロシャンの家の家族構成は、父、母、ロシャン、奥さん、子どもの5人である。
奥さんは若い。というより幼い。
歳を尋ねると16だという。
聞くと、彼女が13歳のとき、ロシャンと結婚したという。
13歳で結婚。私は驚いた。
ネパールの法律にも、結婚をするには年齢制限があり、奥さんの結婚当時の歳は当然ひっかかるのだが、世間ではそんなことお構いなしに結婚してしまうらしい。
それに、彼の結婚した理由がおもし...
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20Aug00
一通の暑中見舞が届いた。
以前、イタリアのナポリで知りあった女性からのものだった。
彼女は、夏休みをとって、友人たちと2週間ほどイタリアを旅行したとある。
絵葉書の縁にこう書いてあった。
Mのピザもあいかわらずうまかった!
Mは、ナポリでおいしくて有名な、ピッツェリアの名前である。
私はナポリで会った学生さんに、ピザではなく、ピッツァだと教えられた。
だから、ここではピザではなく、ピッツァと書く...
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23Aug00
注文は、と聞かれ、何があるの、と尋ねる。
「マルゲリータとマリナーラ」
Mには、この2種類しかない。
よほど味に自信があるのだろう。
私は、マルゲリータを注文する。
私の目の前で、店員さんがピッツァの生地をくるくる回す。
生地が出来ると、刻んだトマトをのせる。
チーズをぱらぱらと振り、バジルをのせる。
オリーブ油をかけたら、あとは釜で焼くだけ。
簡単だ。見ていてそう思う。
マルゲリータが出てきた。...
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26Aug00
やさしい日射しのなかでも
しとしと降る雨の中でも
ガートが水没しても
干上がっても
知らん顔でガンガーは毎日、南から北へ
今日は暖かいから人が多い
色んな色がガートに映える
あっ、あと、音もね
洗濯する音とか
プジャーの鐘の音とかね
何もない対岸は霧にかすむ
白い砂浜が広がっとんだよ
行ったことあるかい?
とんびがゆうぜんと、頭の上を飛んでいった
ゆったりと
ゆうぜんと
ああ、そうだ
何と今...
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30Aug00
菩提樹の下でボーッとする
菩提樹のハッパの隙間から
青空がこぼれる
となりに座るチベットの坊さんからは バター茶の香り
久しぶりの気分になる
ふいに坊さんが お経をあげ始める
アクビをひとつ
思わずほほえむ
おシャカさんも きっとほほえんだだろう
チベットのお経がきこえる
オレはあの人たちの あの深い赤紫色の袈裟が好き
いい色だ
ここは空気の流れが ゆるやかなような気がする
目を閉じてボーッと...
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